会社員を退職してベーカリー運営を目指している方にとって、選択肢となりうるフランチャイズブランドの1つがコンセルボです。
「創って」「作って」「売る」を合言葉にしているコンセルボは、パン職人としての経験をもたない方でもベーカリー運営ができる原材料やマニュアルなどを提供しています。
西日本を中心にブランド展開をおこなっており、特に兵庫県や大阪府の方々にはなじみのベーカリーとして知られています。
競合店や流行商品を取り扱っているショップが数多くあるなかで、コンセルボへのフランチャイズ加盟は得策なのでしょうか?
この記事では、コンセルボへのフランチャイズ加盟を検討している方に向けて、以下の情報をご紹介します。
- コンセルボの概要
- コンセルボの強み・特徴
- コンセルボの将来性
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人気フランチャイズランキング
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コンセルボの基本情報
店舗名 | コンセルボ |
運営会社 | 岡野食品ホールディングス株式会社 |
店舗数 | 45店舗(ほかのブランドを含めると137店舗) ※2020年時点 |
設立 | 1948年5月15日 ※フランチャイズ事業の開始は1969年3月から |
資本金 | 6,500万円 |
従業員数 | 38名 ※2021年7月時点 |
本社 | 〒671-0234 住所 兵庫県姫路市御国野町国分寺391 |
早速、コンセルボを運営する岡野食品ホールディングス株式会社についてご紹介します。
岡野食品ホールディングス株式会社とは?
岡野食品ホールディングス株式会社は、兵庫県姫路市に本社を置いています。
ベーカリーブランドは、本記事でご紹介しているコンセルボのほかに、マナレイヤ・パンタジーなどのブランドがあります。
岡野食品ホールディングスが製造するパンのラインナップは、食パン・菓子パン・おかずパン・ドーナツ・サンドイッチなどバラエティー豊かです。
また、学校給食の委託を運営されるなど、長年にわたり西日本のパン食文化に貢献し続けている企業です。
コンセルボフランチャイズの特徴や強み
コンセルボに対してなじみ深い方もいれば、そうでない方もいらっしゃるでしょう。
しかし、コンセルボの店舗を子どものころからよく利用していたという方であっても、コンセルボのフランチャイズ契約や店舗経営について深く検討した経験はおもちでないのではないでしょうか?
この章では、フランチャイズ加盟店の視点からコンセルボの特徴や強みについて解説します。
重視される条件や要望に合致するか否かをイメージしながら、参考にしていただけたら幸いです。
開業費用が安く個人で参入しやすい
コンセルボは、開業時にかかる費用が安く抑えられています。
加盟に必要な資金
加盟金 | 108万円 |
保証金 | 100万円~(取引サイトにより変動があります) |
そのほか必要に応じてかかる費用
- 物件取得費用
- 店舗の内外装費用
- 調理室設備費
- 求人費用
- 消耗品代
物件の賃料などによって条件は変化するものの、目安としては1,000万円前後から開業可能です。
コンセルボでの開業のしやすさを裏付けるデータとして、フランチャイズ加盟者の9割が法人ではなく個人加盟であるという事実があります。
費用のほかに、コンセルボでは加盟時に3つの加入条件があります。
その条件とは「やる気」「売る気」「元気」です。
もちろん、3つの条件のすべてをすべて満たすのは頭の中でイメージするほど簡単なことではありませんが、熱意をもって取り組む方であればチャレンジしやすい条件であることは間違いありません。
また、フランチャイズ店加盟後、ロイヤリティーが発生しないこともコンセルボの特徴の1つです。
販売によって得られた収益がご自身のものになるため、営業のモチベーションを高く維持しやすいでしょう。
本部の面倒見がよい
コンセルボ本部では、面倒見のよさを重視しています。
ベーカリーの運営として、加盟店オーナーが最も意識しなくてはならないのは売り上げです。
しかし、そのためにやるべきことは決して少なくありません。
出店する地域や場所のエリアの特徴にあわせて商品のラインナップを選定したり、価格設定やキャンペーンの展開などを考案したりする必要があります。
また、経営者として店舗の売上や経費などの数字を細かく管理する業務も必要です。
こうしたデータに基づいたマーケティング業務や数値管理が苦手な方もいらっしゃるでしょう。
コンセルボ本部は、加盟店と頻繁にコンタクトを取り、これらのデータ・数値管理の面を徹底サポートしています。
さらに、定期的な加盟店オーナーミーティングをおこなうなど、販売指導にも力を注いでいます。
コンセルボのフランチャイズ加盟オーナーの8割が未経験からベーカリーに挑戦しているという事実が、コンセルボの面倒見のよさの裏付けです。
商品バリエーションが豊富
コンセルボに加盟すると、バリエーション豊富な商品を取り扱うことが可能です。
そして、ラインナップを豊富にそろえることを可能にしているのは、コンセルボの以下のシステムです。
- 数ある商品のなかから、加盟店の客層などにあわせて販売する商品を選択できる
- 商品の製造に関して、本部で作られた冷凍生地を利用したレシピとなっているため、販売店での負担が少ない
- 製造マニュアルが具体的に細かく作成されており、誰でも同じ味を再現できる
単に品ぞろえが多いだけでなく、需要のある商品を店舗にそろえられる点がコンセルボの最大の特徴です。
さらに、地域での需要分析に関しても本部がしっかりとサポートしてくれます。
コンセルボフランチャイズの弱みはあるのか?
前章でご紹介したとおり、 コンセルボは、飲食店やベーカリー運営初心者や未経験者に対してとても魅力的なメリットを数多くもっています。
では、反対にコンセルボにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
フランチャイズ加盟を検討する際に重要なことは、メリットとデメリットを多角的に調べ、冷静かつ慎重な判断をすることです。そして、コンセルボにもデメリットになり得る部分はあります。
この章では、コンセルボの弱みとなりうる面を3点ご紹介します。
利益率に不安
コンセルボに加入する際に検討しなくてはならないのは、利益率の問題です。
人件費が1,157,000円計上されているため、このなかの一部をオーナー様自身の給与に充当するとしても、決して楽観的な数値であるとはいえません。
特に気になる点は「原材料・容器包装費(原材料のロス・廃棄を含む)」で、1,748,000円(売り上げの49.9%)とシミュレーションされています。
一般的にベーカリーの原価率は30~35%が理想であるとされており、包装材や商品ロスを含めても40%以下には抑えたいものです。
上記の数値はあくまでもシミュレーションであり、例えば売り上げ額を大きく伸ばしたり、販売価格を高く設定したりすることで原材料費や人件費の割合を圧縮することは可能です。
とはいえ、本部がシミュレーションとして出しているモデルケースの数値なので、当然ながらシミュレーションよりも悪い数値になることも予想されます。
コンセルボは低価格帯のベーカリーなので、ご自身の利益をいかに確保するかが大きな問題となるでしょう。
店舗数が減少傾向にある
現在のコンセルボの状況として、店舗が減少傾向にある点も気になる点です。
以下の表は、2018~2020年度の岡野食品ホールディングス株式会社運営の店舗数(コンセルボ以外のブランドも含む)と継続をおこなわなかったオーナーの数をまとめたものです。
店舗数(更新された加入者の店舗数) | 更新されなかった加入者の店舗数 | |
2018年度 | 162店舗 | 26店舗 |
2019年度 | 145店舗 | 26店舗 |
2020年度 | 137店舗 | 8店舗 |
継続されない理由などについては明らかにされていないため、個々にどのような事情があったのかまでは確認できません。
とはいえ、店舗が減少傾向にあるのは、ブランドの勢い・活力という点では不安材料といえるでしょう。
コンセルボの既存店の多くは、駅前やショッピングセンター内などに出店をしていますが、出店エリアの判断に関しても慎重さが求められるでしょう。
マニュアルが厳格
岡野食品ホールディングス株式会社の基本的な考え方は、すべての店舗で均一の味を提供することです。
そのため、本部からパンの製造方法に関してはマニュアルを遵守するように求められます。
そもそも、岡野食品ホールディングス株式会社では本部と加盟店との役割を明確に分けています。
本部が個人加盟店にとっては難しい商品開発・マーケティング・物流などを支援し、加盟店が販売に集中できるようにするという考え方です。
この考え方に賛同し、協力しあってブランドを盛り上げていきたいという方でなければ、ビジョンのズレが生じるでしょう。
コンセルボフランチャイズユーザーの評判・クチコミ
コンセルボの店舗を利用したことのない方にとっては、どのような店舗なのかイメージしづらい部分もあるかもしれません。
一般の方々からのブランドイメージを知るためにも、クチコミを知ることはとても重要です。
この章では、コンセルボに関するインターネット上のクチコミをご紹介します。
コンセルボは、商品のラインナップが広く、さまざまな商品に関するクチコミが投稿されていました。
サンドイッチメニューもとても好評です。
食品会社として幅広く商品を手がけている岡野食品ホールディングス株式会社のノウハウ・強みが発揮されているといえるでしょう。
幼少のころからコンセルボを利用していた方もそうでない方も、どこか「懐かしい」という思いを抱く方が多く見えます。
30~50代のファミリー世代に対しては特に、安心感を与えられるようです。
コンセルボフランチャイズの将来性
コンセルボの将来性を考えるときにカギとなるのは、競合店の存在でしょう。
株式会社第一紙行のアンケート調査に見られるように、一般消費者のパンの購入場所はさまざまです。
価格帯の安いパンを販売しているコンセルボの場合、同業のベーカリーのほかに、コンビニエンスストア・スーパーマーケット・ドラッグストアなどが競合します。
コンセルボの商品は薄利多売のモデルになるため、いかに競合店からシェアを獲得できるかが店舗の売り上げやブランドの将来性に直結します。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットと比較してマイナスとなりうる部分は、以下の点です。
- 購入の手軽さ
- 価格
(スーパーマーケット・ドラッグストアと比較した場合)
いずれにせよ、パンを取り扱う業態の店舗は多く、想定される競合店が多いため、いかに地域の中で存在感を発揮できるかが重要なカギとなるでしょう。
まとめ
コンセルボは、地域密着型のベーカリーです。
主に西日本エリアの駅前やショッピングセンター内にて日々食べられるパンを販売しています。
フランチャイズ店としてコンセルボに加盟する場合、初期費用がほかのフランチャイズブランドと比較して安いというメリットがあります。
また、ロイヤリティーがかからないにも関わらず、本部からの手厚いサポートが受けられる点も大きな特徴です。
コンセルボのフランチャイズ加盟に興味のある方は、ぜひ説明会に参加してより詳しい情報を確認してください。